知床五湖の大ループガイドツアー体験レポの記事アイキャッチ画像
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北海道・知床

2005年に世界遺産にも登録されたその地は、その名を聞くだけで、手つかずの大自然と野生動物のイメージが広がりますよね。

そんな知床を代表する観光スポットのひとつが、知床五湖

2024年7月、我が家は念願の知床五湖へ行ってきました!

知床五湖には、自分たちだけで自由に歩ける「高架木道」と、より広いエリアを歩ける「大ループ・小ループ」があります。

大ループ・小ループを歩くには、ヒグマ活動期(5月上旬〜7月末)はガイドツアーへの参加が必須。
8月以降はレクチャーを受ければガイドなしで自由に歩くこともできます。

正直なところ、最初はガイドツアーなしで、自分たちだけで自由に歩こう、と思っていました。
しかし、訪れたのがヒグマ活動期だったため、ガイドツアーへの参加は必須。
予想外の出費だなぁなんて思いながら参加したわけですが…

いざ参加してみたら、ガイドツアーにして大正解!!

ガイドさんの解説のおかげで、自分たちだけで歩いていたら絶対に気づかなかった発見が次々と。
知識が深まるだけでなく、安全面でも心強いことがたくさんありました。

この記事では、実際に参加したガイドツアーの様子を写真つきでたっぷりレポートします。

「知床五湖に行こうか迷っている」「ガイドツアーって実際どうなの?」という方の参考になれば嬉しいです!


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知床五湖とは?大ループ・小ループとは?

知床五湖とは?

知床五湖は、知床半島の原生林の中に点在する5つの湖の総称です。

一湖・二湖・三湖・四湖・五湖と名付けられたシンプルな名前ですが、それぞれに異なる表情を持ち、湖面に知床連山が映し出される景色はまさに絶景。
手つかずの自然の中を歩くことができる、知床を代表する観光スポットです。

大ループ・小ループ・高架木道の違い

知床五湖フィールドハウスで配布されている知床五湖ルートマップ。高架木道・大ループ・小ループのルートと所要時間が記載されている
フィールドハウスで配布されているルートマップ

知床五湖の散策ルートは、大きく3種類に分かれています。

高架木道は、地上に設置された木製の遊歩道を歩くルート。
一湖のみを鑑賞できます。
ヒグマが出没しても安全なよう設計されており、ガイドなしで自由に歩けるのが特徴です。

小ループは一湖・二湖を巡る約1.6kmのルート、大ループは五つの湖すべてを巡る約3kmのルートです。
ヒグマ活動期(5月上旬〜7月末)は大ループ・小ループともにガイドツアーへの参加が必須となります。

我が家が参加したのは、五つの湖すべてを巡る大ループのガイドツアーです。

利用したガイドツアーの紹介

利用したガイドツアー会社:シンラ(SHINRA)

今回お世話になったのは、シンラ(SHINRA)
知床を拠点に、ネイチャーガイドツアーを専門に行っている会社です。

参加したツアーはこちら。

【ネイチャーガイドと歩く知床!3時間】知床五湖ガイドウォーク(じゃらんで予約)

知床の自然や生態系に精通したガイドさんと一緒に、大ループを約3時間かけてじっくり歩くツアーです。

料金大人6,000円/小人(小学生)4,000円
所要時間約3時間
対象年齢7歳〜79歳
集合場所知床五湖フィールドハウス
集合時間ツアー開始10分前まで

どのガイド会社を選べばいいか迷っている方も多いと思いますが、実際に参加してみての感想は次のセクションでたっぷりお伝えします!

ルートレポート(五湖→一湖)

いよいよ出発!大ループへ

知床五湖フィールドハウスの外観
ツアー開始10分前までにフィールドハウスへ集合

ツアー当日は、フィールドハウスでガイドさんと合流し、レクチャーを受けたら、いよいよ大ループへ。
五湖→四湖→三湖→二湖→一湖の順に歩いていきます。

知床五湖の大ループの遊歩道。木道が整備された森の中をツアー参加者が歩いている

道は全体的に勾配はあるものの、簡易的な木道や石の階段が整備されている場所も多く(そうでないところもありますが)、天気の良い日は歩きやすいと感じました。
大自然の中を歩く気持ちよさを十分に味わえましたよ。

ただ、雨の日は地面がぬかるみそうな箇所もたくさんあったので、天気の良い日に当たるといいですね。

五湖

知床五湖の五湖。手前に湖岸の草が茂り、湖面に知床連山が映り込んでいる

スタートは五湖から。

手前には湖岸の草が茂り、湖面には知床連山が映し出されています。
山頂付近には雲がかかり、神秘的な雰囲気が漂っていました。

四湖

知床五湖の四湖。浮き草が浮かぶ湖面に空と山が鏡のように映り込んでいる

四湖では、湖面に空と山が鏡のように映り込み、思わず足を止めて見入ってしまいました。
水面の浮き草も印象的です。

三湖

知床五湖の三湖付近の山道。岩や木の根が出た道をツアー参加者が歩いている

三湖のあたりは少し山道らしくなり、より深い自然の中を歩いている感覚に。

写真のように岩や木の根が出ている道もあり、足元に注意しながら進みます。
道沿いには獣道もいくつも見られ、野生動物の気配を気にしながら歩きました。

知床五湖の三湖。木の枝越しに湖面と知床連山を望む

三湖。

木の枝が額縁のように景色を縁取っていて、絵になる一枚が撮れました。

二湖

知床五湖の二湖。浮き草が浮かぶ湖面に空と山が映り込んでいる

二湖は湖面への映り込みが特に美しく、空と山と水面が一体となったような景色が広がっていました。
水面に浮かぶ草が湖面を彩り、爽やかな夏らしい生命感にあふれていました。

一湖

知床五湖の一湖。湖面に知床連山と空が映り込んでいる

そして最後は一湖へ。
ゴール目前ということもあり、達成感と名残惜しさを感じる瞬間でした。

1〜5湖それぞれ、いろんな方向から眺めることができ、湖ごとに異なる表情を楽しめました。

歩いている間、知床の天気はころころと変わり、さっきまでくっきりと姿を見せていた知床連山が雲に隠れたかと思えば、ほんの数分後にはまた青空が広がる…
同じ場所なのに、立ち止まるたびに違う表情を見せてくれる景色に、何度もため息が出ました。

高架木道へ…さて、所要時間は?

知床五湖の高架木道を歩く様子。目の前に知床連山が広がる

大ループを歩き終え、高架木道に戻ってきたときの安心感といったら…!

目の前には知床連山がどっしりと構え、開放感あふれる景色が広がります。

大ループの間にはヒグマの痕跡や野生動物との遭遇もあり(後ほど詳しく!)、緊張感が一気にほどけました。

ツアーの所要時間は約3時間とのことでしたが、高架木道に戻ってくるまでの実際にかかった時間は約2時間半でした。
ガイドさんとはここで解散となり、その後高架木道もひととおり散策したので、結果的には3時間以上楽しんだ感じです。

知床五湖の高架木道から望むオホーツク海と緑の草原の景色

高架木道からはオホーツク海を望むことができ、これもまた絶景でした。

緑の草原と青い海と空のコントラストが美しく、大ループの達成感と相まって、じんわりと感動が込み上げてきました。
ガイドさんによると、1月下旬ごろになると流氷が押し寄せ、水平線まで真っ白に染まるそうです。
いつか冬の知床にも来てみたいと思いました。

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ガイドツアーならではの体験

ガイドさんの知識が半端じゃない!

今回のツアーで一番感動したのは、ガイドさんの知識の深さと話のおもしろさです。

昆虫、植物、動物、知床の生態系の歴史まで、とにかく知床についての知識が豊富で、歩きながら解説を聞いていると、大ループの道のりもあっという間に感じるほどでした。

ガイドなしでは絶対に気づかなかった発見をいくつかご紹介します!

ミズナラの木の空洞

知床五湖の大ループで見られるミズナラの木の空洞。内部から上を見上げた様子

幹の中が空洞になっているミズナラの木の中をのぞかせてくれました。

見上げると、丸く切り取られた空が見えて、なんとも不思議な体験ができました。
自分たちだけで歩いていたら、絶対に素通りしていたと思います。

アカゲラとクマゲラの痕跡

知床五湖の大ループの木に空いたアカゲラが巣をつくるための丸い穴

木にぽこぽこと空いた丸い穴。

これはアカゲラ(中型のキツツキ)が巣をつくるために空けたものだそうです。

知床五湖の大ループの木に空いたクマゲラがアリを食べるための長方形の穴

一方、こちらの長方形の穴はクマゲラ(日本最大のキツツキ)がアリを食べるために空けたもの

穴の形で鳥の種類がわかるなんて、言われないと絶対に気づきませんよね。

ガイドさんがクマゲラのアイヌ語名も教えてくれました。
クマゲラはアイヌ語でチプタチカップカムイ
「船を彫る神」という意味だそうです。
チプが船、タが彫る、チカップが鳥、カムイが神。なんて詩的な名前なんでしょう。

ヒグマのオソマ(フン)を発見!

知床五湖の大ループで発見されたヒグマのフン

道中でガイドさんがヒグマのオソマ(フン)を発見!

「実は臭くないんですよ」と教えてもらいびっくり。
1か月以上経過したものだそうで、確かにそう言われてみれば全く臭いがないような…。

ヒグマがこの道を歩いていた証拠を目の当たりにして、知床にいることをあらためて実感しました。

自分たちだけで歩いていたら怖いなんてもんじゃない… というか、ガイドさんがいなければそもそもオソマに気づかなかっただろうなぁ…

また、道中ではヒグマが木に爪を立てた痕跡も発見。

知床五湖の大ループで見られたヒグマの爪痕が残る木

生々しい爪痕を目にすると、ヒグマがすぐそこにいる世界に自分たちがお邪魔しているのだということを、改めて思い知らされました。

セミの羽化

知床五湖の大ループで見られたセミの羽化の様子

ツアー開始直後からセミの抜け殻はたくさん見かけていたのですが、ちょうど羽化の途中で殻を脱ぎかけているセミを発見!
こんな瞬間に立ち会えるとは思っていなかったので、思わず見入ってしまいました。

ガイドさんの昆虫スカウター精度高っ!!

山ぶどうのツルとゴールデンカムイ

知床五湖の大ループで見られた山ぶどうのツル

ガイドさんから「このツルは何のツルでしょう?」とクイズが出題されました。
正解は「山ぶどうのツル」

私が即答できたのは、実はゴールデンカムイを読んでいたおかげです!

ゴールデンカムイは言わずと知れた北海道が舞台の人気漫画です。(暴力表現や性的描写を含む成人向け作品です。お子さまへの購入の際はご注意ください。)

植物や野生動物の描写がとても美しく、まるで北海道の図鑑のような作品で、北海道の自然と文化への理解が深まります。
さきほどご紹介したクマゲラの穴やヒグマのオソマなども作品中に出てくるので、私にとって知床五湖のトレッキングはゴールデンカムイの聖地巡礼的な面白さもありました。

さらに嬉しいエピソードも飛び出しました。
作者の野田サトルさんが取材で知床を訪れた際、なんと今回私たちを案内してくれたガイドさんが、野田さんを流氷の上へご案内したことがあるというのです!
金カムファンの私には、もう胸熱すぎる時間でした…!

鹿に遭遇!

序盤はなかなか動物に出会えず「意外といないな」と思っていたのですが、終盤にかわいいエゾシカ鹿)と遭遇!

知床五湖の大ループの森の中を歩く白い斑点模様のある鹿

茶色の毛に白い水玉模様のバンビのような姿を、息をひそめつつひっそりと見守っていると…

知床五湖の大ループの森の中でこちらを向いている白い斑点模様のある鹿

こちらをじっと見つめてきました。思わず見つめ返してしまいました(笑)

ガイドさんによると、8月末ごろになると木や岩に同化するような模様に変わっていくそうです。
季節によって変わる姿も見てみたいですね。

安心・安全面のメリット

ヒグマと隣り合わせの知床だからこそ、ガイドの存在が頼もしい

知床はヒグマの密度が世界有数といわれており、知床エリアには約500頭ものヒグマが生息しているそうです。

実際、私たちが訪れたわずか5日ほど前にも、至近距離でヒグマに遭遇したツアーがあったと聞いてぞっとしました。6〜7月はこのあたりによく出没するとのことで、決して他人事ではありません。

知床は海から山までの距離が近く、海の幸も山の幸も行き来しながら食べられるため、クマにとって非常に豊かな環境なのだそう。
道中で獣道をいくつも目にしたのも、納得でした。

出発時から感じた安心感

ガイドさんは出発時やところどころで無線を使って連絡を取り合っており、その様子を見るだけで安心感がありました。

万が一ヒグマが現れた場合や、体調不良などの緊急事態にも対応できる体制が整っているのは、ガイドツアーならではです。

自然の知識が安全につながる

道中、漆(うるし)の葉が生えているエリアでは、触れるとかぶれてしまうため、ガイドさんが事前に注意を促してくれました
こういった何気ない一言が、実は大切な安全情報だったりします。

自然の中には、知識がないと気づけない危険がたくさんあるのだと、改めて思いました。

遊歩道が閉鎖されることもある

ヒグマの出没状況や荒天によっては、遊歩道が閉鎖されることもあります。

ガイドツアーもヒグマの出没状況やガイドの判断によって、ツアーが中止になる場合があるとのこと。
その場合は残念ですが、安心・安全にはかえられません。

知床の自然は、人間の都合に合わせてはくれません。
それもまた、知床らしさのひとつだと思います。

まとめると、ガイドツアーは「楽しさ」+「安心」のセット

ガイドツアーは「お金を払ってでも参加する価値があるか」という問いに対して、私の答えは迷わず「YES」です。

楽しさと学びはもちろん、安全面での安心感は何にも代えられません。
特に小さなお子さま連れや、自然に不慣れな方には強くおすすめします。

まとめ

世界遺産知床国立公園の看板

知床五湖の大ループガイドツアー、いかがでしたか?

学びあり、発見あり、感動あり…。
3時間があっという間に感じるほど、中身の濃い体験になりました。

当初はガイドツアーへの参加を「予想外の出費だなぁ」なんて思っていた私ですが、参加して本当によかった!大正解でした!
自分たちだけで歩いていたら気づけなかったことが山ほどあったし、何より安心して楽しめたことが一番大きかったです。

我が家が利用したシンラのガイドツアーはじゃらんから予約できますよ。

知床五湖を訪れる際には、ぜひガイドツアーへの参加を検討してみてください。
きっと忘れられない体験になるはずです。

【ネイチャーガイドと歩く知床!3時間】知床五湖ガイドウォーク(じゃらんで予約)

※ご注意
本記事は、実際に訪れた2024年7月時点の情報をもとに執筆しています。
営業期間や価格、サービス内容などは変更されている可能性がありますので、
最新の情報は公式サイト等でご確認ください。

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